くるみの葬儀体験談

2020年10月18日

伝統として守られてきた葬儀のマナー順守意識の後退

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昔から冠婚葬祭は夫々の行事が長い年月の間に目的を達成するために組み立てられてきた儀式です。年代を超えて先祖から代々、伝えられ、守られてきた伝統というべき行事ですからマナーとして順守することが先祖を敬う慣習の一つと捉えられてきました。

社会が大きく変わらないで進んできた時代は各々の行事が伝統に則って行われる風潮が強かったので、葬儀のマナーも伝えられた通りに行う意識が誰の気持ちにもありました。従って、マナー破りがあれば厳しく諫められたわけです。

ところが、高度経済成長時代が押し寄せ、次いで、世界経済のグローバル化や高度情報化社会の到来により社会の仕組みが根底から変革を迫られてきました。このようなパラダイムシフトが冠婚葬祭行事にも及んできたということのようです。

伝統的な行事でさえも経済を最優先とする考え方で扱われ、冠婚葬祭行事も効率化や簡素化の名の下で見直しが図られてきたわけです。かつては人が亡くなれば親族の他に友人、知人や隣近所の知り合いが総出でゆったりと葬儀が行われたわけですが、社会が変わるにつれて葬儀のマナー順守意識が大きく後退したようです。昨今の多様化の流れの中で仏門の方々や葬祭業界の尽力で古くから伝わる葬儀の仕方やマナーが最小限だけでも何とか守られてきたというべきでしょう。