くるみの葬儀体験談

2022年06月26日

遺影にも表れてきた生活の多様化を求める風潮

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近年、都会で人が亡くなると住宅事情やお手伝いの減少などの影響があり、殆どの葬儀は個人宅で行われることがなくなりました。地方でも次第にこれと同様の傾向が出てきました。通夜や告別式では町内会館や葬祭場に祭壇を設けて実施され、僧侶の読経が行われる中で参列者が遺影の前に進み出て焼香し、故人に最期のお別れを行うのが昔からのしきたりです。

遺影には故人の画像か写真が使われますが宗教的な制約があるわけでないので遺影のサイズなども自由です。最近までは正面向いた本人の落ち着いた表情の画像や写真が一般的でしたが、生活の多様化を求める風潮が葬儀にも表れてきたといわれています。

本人が活躍していた頃の活動的な写真や横向きでも笑顔の表情などを遺影として選ぶケースが出てきたようです。火葬が終わっても故人の魂が四十九日間、この世に滞在しているとの言い伝えがあるので葬儀で使った画像や写真は四十九日法要の終わるまで自宅に掲げる家庭が多いようです。

しかしながら、この法要が終了すると都会などでは仏壇のない住宅も多いため遺影を廃棄して別の小さい画像や写真をフォトフレームに入れて室内に飾るケースも多いようです。更に、若い人の間では故人の生前の画像をパソコンに保存して、必要な時に見るようにしているケースも増えているそうです。いずれのケースでも心の中に故人をしまっておいて慈しむ気持ちのあることが大切だと考えるのが現代風といえそうです。